がん診療連携推進病院の指定を受けている当院では、がん患者さんの病態に応じたより適切ながん医療の提供ができるように、毎月1回、医師、看護師、薬剤師、検査技師、栄養士、ソーシャルワーカーなどの多職種の医療スタッフが参集し、がん患者さんの診断や治療方針を検討しています。
【開催報告】 Cancer Board No16
第16回 Cancer Board
- 製品説明
「オキサリプラチンの臨床効果及び安全性について」
「切除不能、進行再発胃癌」に対するオキサリプラチンの臨床効果及び安全性
〜承認を受けて留意すべきこと〜について報告された。 - ミニレクチャー
「高齢者のがん治療」 田中 光司 医師
現在、高齢者のがん治療に於いては、手術や化学療法について年齢に応じた治療法は未確立である。化学療法は何歳までが妥当か? 延命と症状コントロールが得られるか? 減量、休薬はどの程度まで行ってよいか? など解明されていない多くの課題がある。
抗がん剤の投与量に関する概念としては、Dose Intensity,RDIなどが知られているが、多剤併用療法の際の計算方法が未確立であったり、高齢者に対応するものはない状況である。
今後は、当院における75歳以上の高齢者に対する大腸がんの化学療法について、減量や休薬、治療効果について研究をすすめていく予定である。 - 症例検討
「化学療法治療患者における iPad を用いた栄養サポートの試み」 白井栄養士
現在取り組んでいる iPad を用いた遠隔栄養管理システムについて紹介された。本システムでは、日々の患者の状態や摂食状況、食事内容などを記録することが出来る。栄養士はその情報に基づき、患者に応じた食事メニューを遠隔配信することが出来る。今後は、本システムを有効に活用することにより、化学療法患者の栄養サポートに大いに貢献出来ると考えられる。 - 地域がん登録の入力状況について
- その他
・次回開催予定日:平成28年11月11日(金)15時より
次回は、三木院長によるミニレクチャーと田中副院長からの症例検討を予定しています。